超一流は、結果が出なくても「頑張らない」

ACミラン本田圭佑が逆境に慌てない理由

ミランの一流選手は、みなさんが想像するように、試合に負けたからといって、「今より倍の練習をしなければ!」とか「やり方を考え直さねばダメだ」という方向には向かいません。また、「結果が出ないのは努力が足りないからかも……」と自分のプレーが冴えないことに対して変な不安も持ちません。

本田選手は不調時にどうする?

「不振に陥ったときには、何倍もの練習でそこから脱出できるはずだ」という考えは、とても偏った考えかもしれません。ミランの選手たちは不振に陥ると、むしろひと息ついて、何が問題であったかを考えます。そして、今までやってきた行動に対しての改良を「少しだけ」加えます。だから、外から見たら、悠長に見えます。

「不調に陥ったとき、王貞治さんはこれまで以上の練習をして結果を出した。ペレはコーヒーを飲んで、ゆっくり体を休めた」

という話を聞いたことがあります。本当かどうかはわかりませんが、はたからから見たら、こう見えるだろうというのもうなずけます。王貞治氏もペレ氏も、どちらもすごい結果を出した超一流であり、行動・思考もそんなに変わりはしないと思いますが、そこに違いを見出してしまう筆者たちは、「調子が悪いこと=悪」という意識が強すぎるのかもしれません。

結果が出ないのであれば、それに対しての対策を見つけ、実行すればいい、ただそれだけのことなのです。

2014年1月からACミランに加入した本田選手ですが、そのプレーに対してマスコミは満足できず、「不調」とか「逆境」とさまざまな評価がなされました。

そんなときも、現場で本田選手を見ている筆者には、本田選手が結果が出ても出なくても、自分がすべき課題を見つけ、コツコツとやっているように見えました。しかも、本来の調子を取り戻し、レギュラーポジションに定着しても、その「コツコツ」ぶりには、変わりはありませんでした。

彼とこの件で話したことはありませんが、自分なりの課題を決めて、それに対しての結果が出なくとも自分に必要なことであればやるしかないというスタンスだったのではないでしょうか。

筆者は、この本田選手の姿勢を見て、彼がシェフチェンコやカカと同じ「一流の器」であることを感じました。つまり、結果に波はあっても、全体で見てきちんと上がっていればOK。そんなスタンスです。

2014-2015年シーズン、開幕当初の本田選手の活躍を見て、「復活!」と報じたマスコミが多かったようでしたが、本田選手にとっては、「不調」であったわけでもなく、「復活」したわけでもなかったのではないでしょうか。単にやり続けてきたことの結果が出ただけ。彼はそう考えていると、筆者は思います。

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