歌手aikoが語る「私がほとんどコラボしない理由」 結婚しても孤独を守るaikoの流儀(中編)

✎ 1〜 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 18 ✎ 最新
拡大
縮小

前述したように、ここ数年、aikoにはいくつかの大きな変化があった。

1つは、長年、彼女のアルバムのプロデューサーを務めていた人物が現場を離れセルフプロデュースになったこと。

「私は、音楽さえやれたらよかった。自分が良いと思う音楽を作れて、ツアーでファンのみんなに会えたら、それでよかったから。ある程度、好きにされても、まあ、良いかと思ってしまっていて。まさか、こんなに悪いことしているとは思わなかったけど(笑)。

でも、この考えは、大人として無責任やったなとすごく反省しています。今回のことがあって、音楽のことだけじゃなくて、プロモーションとか全体のことも、自分で把握して、ジャッジしてやっていこうと思うようになりました」

現在は、アルバム制作におけるミュージシャンやスタッフとの直接のやりとりはもちろん、時間が許す限り、プロモーションや経営などのさまざまな会議にも参加するようになった。

「自由に能動的に動けるようになったら、いろんなことがより良くなったり、スムーズに決まったり。これまで知らなかったことを知って、こんなにも世界は広いんだなと気づけたし、まだまだ、面白いことできそうだなと。今はとても良い環境で音楽をやれています」

結婚という大きな転機

時をほぼ同じくして、もう1つの大きな転機が訪れた。2020年、コロナ禍の中で結婚。翌2021年に、それを発表したのだ。折に触れ、結婚願望がないと語っていた彼女だが、何か心境の変化があったのだろうか。

「何だか結婚……しましたね(笑)。そもそも、結婚を大ごととは捉えてなかったというか。願望もなかったけど、拒絶感もなかったんです。結婚と恋愛はそれほど違わないし、一生添い遂げないとダメだとも思ってなかったんですけど、大切な人に出逢えて良かったです」

次ページファンとの結婚
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT