「第2次森保ジャパン」2026年、誰が残っているか 選外の古橋亨梧、旗手怜央にもチャンスあり

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2010年南アフリカW杯で日本を押し上げた本田圭佑、長友、長谷部誠(フランクフルト)、岡崎慎司(シントトロイデン)らが当時20代半ばで、2014年は大躍進が期待されていた。

だが、長谷部と内田篤人(JFAロールモデルコーチ)がケガで大会直前に離脱を強いられ、香川真司(C大阪)も2012年夏に赴いたマンチェスター・ユナイテッドで苦戦。30代を迎えた遠藤保仁(磐田)や今野泰幸(南葛SC)らが下降線を辿り、期待された新世代の大迫勇也(神戸)や柿谷曜一朗(徳島)らも伸び悩んだ。

直前合宿での調整ミスやベースキャンプ地選定の失敗なども重なり、結果的にまさかのグループ最下位で惨敗。本田とともに「W杯優勝」を掲げた長友はしばらくメディアの前で話せなくなるほど、大きなショックを受けていた。

ザック監督の場合は本田、長友、香川ら特定の主力に依存したチーム作りを進めたことが災いした形だが、森保監督もカタール組を重用しすぎれば、2026年北中米W杯の時に何が起きるか分からない。今後3年間には多くの選手が移籍するだろうし、新天地でどういう扱いをされるかは全くの未知数。そのあたりは大きな懸念材料と言っていい。

鎌田はビッグクラブで主力になれるか

今夏に欧州ビッグクラブ行きが確実視されている1人が鎌田だ。今季限りでフランクフルトとの契約が満了となるため、移籍金なしで新天地へ行ける彼のところにはオファーが殺到している。マンチェスター・シティやリバプールなどの最高峰クラブからも熱視線を送られている模様だが、どこへ行ったとしてもフランクフルトのように絶対的主力になれる保証はない。

カタールで10番を背負った南野拓実(モナコ)も2020年1月に赴いたリバプールで出番を得られず、2022年夏にモナコで再起を図ったが、そこでも苦境に陥り、W杯で先発落ち。新体制初陣の今回もメンバー外になってしまった。そういうリスクは三笘、堂安、久保らにもある。日本が強くなるために、多くの選手がビッグクラブに在籍しなければならないのは事実だが、試合に出られなくなったら元も子もない。その動向に代表も左右される。指揮官にとっては頭が痛い話なのだ。

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