発売27年、初代「ポケモン」今見ると革命だった中身 「みんなで遊ぶRPG」という新しい体験を創出

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こうしてポケモンは多くの人の心に刻まれたのですが、時間が経つにつれて立ち位置が少しずつ変化してきます。その後はインターネット環境が少しずつ普及し、1997年には『ウルティマ オンライン』といったオンラインゲームが登場して流行し、みんなで遊ぶRPGが徐々に当たり前になっていきました。

「ポケットモンスター」シリーズはテレビゲームのみならず、アニメ、グッズ、カードゲーム、キャンペーンなどで多角的に人気を獲得し、もはや「ポケモン」という存在そのものが有力になっていきます。ざっくりいえば、キャラクターとして人気を確立したわけですね。

ポケモンのプレー画面3
みんなで遊ぶと、よりいっそう楽しい(画像は『ポケットモンスター』公式サイト)

27年も経った今になるとより感慨深いタイトル

確かに『ポケットモンスター 赤・緑』は衝撃的なゲームでしたが、今の「ポケットモンスター」シリーズはテレビゲームとしては古典的な部類です。2022年に発売された『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』はオープンワールド(広大なゲームの世界を自由に冒険できるゲーム)になりましたが、それも“ようやく”といったところで、残念ながら技術的に遅れているようにも感じられます。

今や、テレビゲームの「ポケットモンスター」シリーズは「より多くの人が遊べるような、古きよき時代から続くゲーム」という印象ですが、『ポケットモンスター 赤・緑』はそれとはちょっと違っていました。時代の寵児ならぬ「時代のテレビゲーム」といったところで、27年も経った今になるとより感慨深いタイトルなのです。

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渡邉 卓也 ゲームライター

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わたなべ たくや / Takuya Watanabe

いわゆるテレビゲームを専門にコラム・評論などの記事を書くライター。大学卒業後はサラリーマンになったが、満足にゲームを遊べない環境にいらだちを覚えて転身。さまざまなメディアにゲーム関連の記事を執筆。駄作に対して厳しく書いてしまうことでも知られる。

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