【産業天気図・石油】原油高、石化市況の反落を想定しても「真水の利益」は高水準が続きそう

●お天気概況
 石油元売りの前2004年度決算は、そろって好調だった。最大手の新日本石油の連結経常利益は2124億円(前期比約3.7倍)と過去最高になった。ただ、この中には原油価格上昇による在庫評価益が607億円含まれている。また、原油上昇による原油開発利益の増加や石油化学市況暴騰による石油化学部門の利益貢献が大きい。こうした収益構造は、出光興産や新日鉱ホールディングス、コスモ石油なども同じ。原油価格上昇の製品価格転嫁ではタイムラグが発生したが、各社とも経常利益を大きく伸ばした。

●今後の注目点
 新日本石油は今05年度の原油価格をWTIで45ドル(前期41.5ドル)と想定。在庫評価益の目減り分と合わせると517億円の減益要因になる。さらに前期中国特需で潤った石化も市況反落を想定。燃料油販売もガソリンを除いて減少、全体で6.3%減との想定で、連結経常利益は1590億円と減益を予想するが、在庫評価益を除いた「真水の利益」は、各社とも高水準が続きそうだ。中国の石化需要が旺盛でナフサの増産に追われ、連産品のガソリンの需給がタイトになり、市況が安定していることも大きい。
【内田通夫記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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