異動いちばん、同僚との関係を崩すダメ習慣 第一印象の「この人苦手」は、脳の勘違いかも

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相手のことを嫌だと思うと、どうしてもそれが表情や声のトーンに出てしまい、それが相手に伝わりやすくなります。そのようなときは、先ほど申し上げた「過去の記憶と結びついている可能性」を思い出してください。

人はこのようなことをちょっと思い出すだけで表情や声のトーンがずいぶんと変わります。せっかくの出会いを脳の勘違いで台無しにしてはもったいない。今後の関係をよりよいものにするためにも、このことを覚えておいて、実行してほしいと思います。

変化のない表情は「威圧感」を抱かせる

ただそうは言っても、いつも笑顔でいるのは難しいものです。そこで、自分が思っているよりほんの少しだけオーバーに、表情を動かしてみましょう。それだけでも、相手にいい印象を与えることができます。

いちばん悪いのが、変化のない表情です。これは相手に対して威圧感を与えます。ハラスメントを行う人にはこのタイプの人が多く見られます。俗にいう「何を考えているのかわからない」タイプです。実際に自分の表情が動いていないことを自覚していない方も多いので、携帯電話で話をしているときなどに、鏡で自分の顔を見てみることをお勧めします。

新しい出会いには緊張を伴いますが、ちょっとだけニッコリしてみる。または少し口角を上げてみる。それだけでも、相手に親しみやすい印象を与えることができます。

万国共通の親しみやすい表情、ニコちゃんマーク(スマイル)を思い浮かべましょう。必ず口元が上がっていますよね。これがポイントですから、ぜひみなさんも心掛けてください。最初の印象を脳の勘違いで不意にしないように。その秘訣はニコちゃんスマイルですよ!

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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