災害時に見るCSRのあり方《2/2》--社員も参加し会社の顔が見える支援活動を

災害時に見るCSRのあり方《2/2》--社員も参加し会社の顔が見える支援活動を

株式会社クレイグ・コンサルティング
代表取締役 小河光生

被災地支援に自社の強みがどのように役立つか考えることも大切なポイントだ。

自社の経営資源や、事業ノウハウ、社員のスキルや経験を活用することが、その企業の“顔の見える活動”となる。

資生堂は、義援金とともに水のいらないシャンプー1万個、ハンドソープ1万個などの拠出、花王は義援金とともに、紙おむつ4.5万枚、せっけん洗剤など5万個等を提供、ユニ・チャームは、紙おむつ、生理用品、ペットフードを提供している。いずれも自社商品の中から被災地ですぐに役立つものを選び、迅速に被災地に届ける意向を強力に示している。

自社の製品やサービスを直接提供するだけではなく、事業ノウハウやスキルを被災地に役立てようというユニークな取り組みは、さらに受け入れられやすい。

たとえば、ホンダは14日から、グーグルと協力して、被災地周辺で通行可能な道路をグーグルマップ上に公開している。これは被災地の方々の移動手段の支援、被災地の支援に向かう人々の支援を目的としている。ホンダの「インターナビ・プレミアムクラブ」会員と、パイオニアのカーナビゲーションシステムのユーザーから収集した走行軌跡データを通行実績として一元的に集約。災害発生以降に通行可能な道路情報として、グーグルの運営する「Google Crisis Response」災害情報特設サイトの地図上に公開し、毎日更新している。

ホンダは「存在を期待される企業」をその事業目標としている。つねにステークホルダーが何を望んでいるのか、という点に真摯にあり続けるということを平時から実行しているからこそ、非常時にこうした活動ができるのだろう。ホンダのテクノロジーを生かしての貢献で、ホンダの特長と工夫をこれほど上手に生かしているアイデアはないのではないか。また、1社では実施が難しいことが、他社と組んで迅速に実施できる点もすばらしい。http://www.honda.co.jp/news/2011/4110315a.html

もう1つユニークな例をあげたい。

千葉県浦安市とオリエンタルランドは、東京ディズニーシーの施設「メディテレーニアンハーバー」の水を近隣の小中学校のトイレ用水として使用すると発表している。浦安市では断水が発生しており、市消防本部の協力を得て水を運び入れるとのことで、トイレは地域住民にも開放するとの由。

企業は地域が大事なステークホルダーであり、こうした活動が地域住民から評価を受けることは間違いない。このような活動は普段から行政と密接なコミュニケーションを行って、相互の信頼関係があるからこそできる活動である。

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