EV後発のスズキ、ひと味違う成長戦略の勝ち筋 インドの成長取り込み、30年度に売上高倍増へ

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国内他社と比べて電動化戦略で出遅れたスズキが、ついに数値目標を公表した。

スズキの鈴木俊宏社長
スズキの鈴木俊宏社長は説明も質疑応答もすべて一人でこなした(撮影:尾形文繁)

「これまで、計画や戦略を発表する機会を設けてこなかったことは、反省している。社内でこういう風に工夫すればやれるのではないかというような議論が進んだ。継続して(このような発表を)できるように頑張りたい」。

スズキは1月26日夕方、「2030年度に向けた成長戦略」の説明会を東京都内で開いた。初めて電気自動車(EV)の目標数値を明らかにしたほか、エリアごとの当面のEV投入計画や投資戦略も公表した。登壇した鈴木俊宏社長は背景について、そのように語った。

世界的に脱エンジンの潮流が強まる中、自動車メーカー各社の電動化戦略は国内外の投資家やサプライヤーをはじめ、多くの関係者の強い関心を集める。そうした事情もあり、国内の大半の自動車メーカーは、電動化に関する何らかの数値目標を1年以上前に公表している。だが、スズキからは特段の発信はなかった。

具体的な数値目標に踏み込む

ところが、今回一転して、具体的な数値目標を示した。

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