みずほ銀行のATM機能停止は典型的なシステムトラブル

みずほ銀行のATM機能停止は典型的なシステムトラブル

みずほ銀行は17日、全ATMが機能停止するなどの今回のシステムトラブルの状況などを頭取会見で明らかにした。17日現在、15、16両日を指定日とする振込み取引、約44万件、5700億円の送金処理が遅延している。

今回のシステムトラブルは、給与振込みなどのバッチ処理での不具合が発端になった。その処理の遅れをデータの手打ちなどでカバーしようとしたものの、かえってシステムに対する負荷が増し、ATMなどのオンラインシステムにもトラブルが波及するという経路を辿った。その意味では、銀行のシステムトラブルの典型的パターンだったことになる。

みずほ銀行の西堀利頭取は、「東京都内の一部の営業店でバッチ処理案件が急増した」ことをシステムトラブルの背景として説明しているが、今回の震災に関する義援金振込みの増大が要因という見方は否定した。

トラブル発生のタイミングは、公務員の給与支払い日に重なっている。みずほ銀行の場合、東京都の指定金融機関であり、東京都庁関連職員の給与振込みのためのバッチ処理のタイミングにあたる。西堀頭取は否定したものの、その処理作業のタイミングに義捐金関連のデータ処理が加わることによって、システム上の負荷が増したという見方が金融関係者の間でなされている。

みずほ銀行は2002年にも大規模なシステムトラブルを発生させた。西堀頭取は今回、システムトラブルを再発させただけに、「前回の教訓を生かしていいない」という反省の弁を口にした。しかし、システムトラブルの再発よりも、システムトラブル発生後のコンティンジェンシープラン(危機管理計画)の立案、実施という面を考えると、より深刻な事態とも言える。15、16日に給与振込みなどの未処理件数が積み上がったことはまちがいないが、バッチシステムの問題はそれ以前から発生していた。

(浪川 攻=東洋経済オンライン)
 

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