「デジタルストーカー」されてる人の衝撃の実態 離婚した元妻が位置情報をチェックしていた

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10、20代を対象としたストラテの「【恋人・パートナーがいる方への質問】Zenly等の位置情報共有アプリ利用に関するアンケート」」(2021年7月)によると、全体の4分の1に当たる23.25%が「お互いに位置情報を共有している」と回答。実は、恋人など親しい間柄同士で位置情報を共有することは、珍しいことではない。

また、Kaspersky の調査(2021年11月)によると、全体の30%が「ストーカーウェアに問題を感じない」と回答している。ストーカーウェアとは、相手を監視・追跡するためのアプリであり、その多くは相手の同意を得ずに入れられている。

問題を感じない回答者のうち64%が、「パートナーが不誠実であれば自らも利用する」とも回答している。このような感覚のユーザーが一定数いることは事実であり、別れ方によっては、別れた後にも利用されてしまうのだ。
別れる時に、金銭などの財産面を分けることは忘れなくても、デジタル面での別れにまで気を使える方はそういないだろう。その結果、別れた元パートナーからの嫌がらせやストーカー行為等が起きることになる。

ストーカー被害につながる位置情報共有は必ずオフ

位置情報が共有できるアプリは多い。代表的なものが今年2月に終了が決定した「Zenly」だ。こちらは、友達から削除すればお互いに位置情報を確認できなくなる。放っておくと新しい自宅や現在地まで筒抜けなので要注意だ。

元パートナーとiPhoneなどのiOS端末を利用して位置情報を共有していた場合、「探す」Appで居場所が確認できてしまう。同アプリで相手を選び「自分の位置情報共有を停止」から共有を解除しておこう。共有のタブレットなどがあったら、そちらで確認できる可能性がある。すべての端末での設定も確認する必要があるだろう。

Android端末で現在地などの共有機能を利用していた場合は、Googleマップアプリを開き、現在地の共有から停止を選択しておこう。

その他、さまざまな位置情報共有アプリがある。利用していたものを確認し、設定から解除しておくといいだろう。

「別れた恋人にSNSアカウントのパスワードを変えられてログインできなくなった。なりすまして貶めるようなことを投稿されて困っている」という相談を受けたことがある。円満に別れた場合は問題ないかもしれないが、そうではない場合はこのようにアカウントを悪用されたり、乗っ取られたりする可能性もある。

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