「プラスチックを加熱する人」が知らない健康被害 感熱紙レシートや化粧品、加工食品にも注意

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対策7:化粧品などのフタル酸類に気をつける

化粧品、マニキュア、シャンプー、ボディソープ、ローション、パウダーにはフタル酸類が含まれていることが多い。女性の体内のフタル酸類濃度が男性よりも高い理由は、これらの製品の使用によるものかもしれない。

フタル酸類への暴露量は「フタル酸類フリー」または「無香料」(フタル酸類は香料に含まれていることが多い)と表示されたパーソナルケア製品を選ぶことで大幅に低減できる。

ただし、「無香料」と表示されている製品にも別の匂いを隠すための香料が含まれている場合があり、フタル酸類を含まないことを保証するものではない点に注意したい。フタル酸類を含まない製品を見つけるのに便利な情報源としては、環境保護団体「環境ワーキング・グループ(EWG)」の「Skin Deep Cosmetics Database(スキンディープ化粧品データベース)」がある。

ホコリの中にも危険がいっぱい

対策8:ホコリにさらされないようにする

フタル酸類は、糊や接着剤(テープに使用されているものなど)、カーペットの裏地、ビニール製のシャワーカーテンや床、その他の柔らかいプラスチック製品などに含まれているとブラウン氏は話す。

同氏によると、これらの化学物質は家の中のほこりとなることで、吸い込んだり、皮膚から吸収されたり、乳児や幼児が手から口に入れたりして体内に取り込まれることがある。

ブラウン氏はまた、HEPAフィルターを装備した掃除機の使用を勧める。フィルターのない掃除機では、フタル酸類の微細な粒子を後部から吹き出すだけになるためだ。

(執筆:医療・科学ライター Alice Callahan)
(C)2022 The New York Times

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