トヨタ、ベア4000円回答がもたらす「効果」

”儲けすぎ”批判に対するトヨタの回答

トヨタ労組の鶴岡委員長(左)。日本のトップ企業の賃上げには、全国から視線が集まる

トヨタ自動車は3月18日、2015年春闘でベースアップ(ベア)を月額「4000円」とする回答を、会社側として行った。定期昇給分の7300円を含めた1万1300円は、平均の上げ幅で3.22%となる。

ベア実施は、2700円だった2014年に続いて、2年連続である。4000円という水準は、現在の方式になった2002年以降で最高額となる。一時金は、年間246万円(組合員平均)で、6.8カ月の要求に対し満額回答だ。

これに対し、ベア6000円を要求していたトヨタ自動車労働組合は受け入れる方針で、3月末の組合大会で正式決定される。

会社側の反応は当初厳しかった

トヨタの上田達郎常務役員は、「経済の好循環継続への貢献、販売店、仕入れ先、グループ各社とともに、競争力を強化しないといけない。大変難しい課題について徹底的に議論した」と総括。その上で4000円のベアは、「ギリギリ限界。将来への投資だ。日本経済の好循環、より一層の競争力向上のため、組合が一生懸命がんばっていただけるよう、熟慮に熟慮を重ねた」と語った。

トヨタ労組の鶴岡光行委員長は「組合員の努力とがんばりをしっかり受け止め、さらに今後の大きな期待を込められた回答」と評価した。

だが交渉序盤は、6000円という組合要求に対して、会社側の反応は厳しいものだった。

2月18日の申し入れから、2月25日の第1回労使協議、3月4日の第2回労使協議と、小平信因副社長らが「会社の理解をはるかに超えるもの」「そのままお応えすることは到底困難」などと、繰り返し発言していた。

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