見城徹×藤田晋「仕事と人生に効く」熱狂対談 圧倒的努力を積み重ねろ、おごり高ぶるな!

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見城:『たった一人の熱狂』で書いた中でも特に読んで頂きたいのは『僕はよく女子プロゴルファーに言います。「その年、一番苦しい努力をした人が、その年の賞金女王になると考えたほうがいい」と。「あなたが35位なら、あなたの苦しい努力は35番目だったんだ」と。「結果が全ての世界なんだから、そう考えるしかないよね」と。』という言葉なんだ。

藤田:755でも反響がありましたね。

見城:僕はたまに女子プロとゴルフをすることがあるので、必ず「何位?」と聞くんだ。それで「35位です」と言われたら「35番目の苦しい努力だったんだね」と言います。

そうすると、すごくハッとするんですよ。もし「私これだけ努力したのに」と言われたら、「今年賞金女王だった人は君より苦しい努力をしたんだ、君は35番目の努力なんだよ」って言うとみんな納得してくれるんだよね。

藤田:結果が出ないことを人のせいにしたり、環境のせいにし出したら終わりですね。プロはそれを分かっているから、見城さんの言葉でハッとするんだと思います。負けた原因をちゃんと受け止める、何かのせいにするのを封じるためにすごく良い言葉だと思います。

努力の質も量も一番苦しかった人が賞金女王になる

見城:この言葉は努力の質を問うことにもなるでしょう。いかに自分が苦しい努力をしていると思っていたって、それが本当に質的に苦しかったのか。ただ時間を使って苦しかったのかもしれないし、ただ体力を使うだけで苦しかったのかもしれない。努力の質の検証になるんだよ。そしてやっぱり質も量も一番苦しかった人が賞金女王になる。

ビジネスでも一緒だよね。サイバーエージェントがなぜ売上高2000億で従業員3000人の会社になれたのか。今期の経常利益はどれぐらい?

藤田:280億円で業績予想を出しています。

見城:それはすごい。ビジネスの世界でいう経常利益というのは、女子プロのランキングと同じですよ。これを社員一人一人に置き換えるなら、とにかく目の前にあるプロジェクトで誰にも嫉妬されないくらいダントツの数字を出すということです。圧倒的努力って実は簡単なんだよ。意思の問題だから。やるか、やらないか、それだけ。でも本当に圧倒的努力をしている人はほとんどいないよね。

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