キー局全落ち!「"下剋上"アナ」驚きの大逆転人生 「ABEMA」西澤由夏アナ"超どん底"からの挑戦

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

アナウンススクールへ通い、ミスコンで「グランプリ」を獲得してレポーター業を経験した西澤アナ。当時は「華やかな情報バラエティ番組」を担当できるイメージのあった、キー局のアナウンサー試験に挑んだ。

NHK、日本テレビ、テレビ朝日、フジテレビ、テレビ東京の選考が進む。しかし、努力もむなしく結果は“全落ち”に。

いやな体験は「周りの人に言えば感情だけは忘れられるタイプ」と自称するも、当時の感覚は今も鮮明に残っている。

小学校の頃から憧れ、努力してきた「夢の世界」への挑戦は、“全落ち”の結果で終わった――「人生最大の挫折」を味わい、みずからの悩みを「親友にも打ち明けられなかった」ほどに落ち込んだ。

そして、くしくも苦難は重なる。就職活動での失敗とほぼ同時期に、長年付き合っていた恋人から別れを告げられた

いまだ、当時を振り返る親から「本当、ヤバかったよ」と言われるほど、追い詰められていた

「ABEMA」西澤由夏アナのインタビュー
アナウンサーの夢に破れ、新卒時は他の職種で就職。通勤の道すがら、涙した過去もあった(撮影:梅谷秀司)

就職後は、通勤時に涙が込み上げた

後ろ髪を引かれつつも、就職活動を継続して、現在の勤務先である「サイバーエージェント」へ就職。配属先は、同社の手がける「Amebaオフィシャルブログ」の営業だった。

働く環境も人も「自分に合っていた」会社。日に日に、仕事へのやりがいを感じるようになっていた。しかし、アナウンサーへの未練もあった。

当時は、会社員と並行して芸能事務所にも所属しレポーター業を続けていた。

本業との両立を図りながら「どこかにチャンスが転がっていないか」と考え続ける毎日。同社オフィス(当時)の最寄り駅である京王井の頭線・神泉駅からの行き帰りには、涙が込み上げる日もあった

その理由は、自身の“現状”に対する葛藤。「当時は、大学時代に通っていたアナウンススクールで一緒に学んでいた友だちが、テレビで活躍する姿を見るたび『私、本当にこれでいいんだっけ……』と思っていました」と回想する。

しかし、就職から2年が経ったある日。「かつて夢破れた世界」へ飛び込むチャンスが巡ってきた

西澤アナの入社と共に開局した、同社とテレビ朝日の共同出資によるインターネットテレビ「ABEMA」がアナウンス室を作るという話を耳にしたのだ。

西澤アナが知ったのは、エントリー期限ギリギリの時期。迷う理由はない。急いで「エントリーシートとエントリー動画」を準備し、応募した

次ページ「下剋上の人生」がスタート
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT