あなたが万年不合格に陥るたった1つのワケ 試験勉強に「向き不向き」なんてものはない

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情報収集にばかり、時間を費やしていませんか?(写真:kai / Imasia)

学生時代だけでなく大人になっても勉強は続く。ただ、学生時代と違い、家庭や仕事を抱え多忙な社会人にとって、資格や英語などの勉強は大きな壁となって立ちはだかる。この連載では「2割の努力で8割の成果」をあげてきた鬼頭政人・資格スクエア代表が、悩めるビジネスパーソンからの勉強に関する相談に鋭く切り込み実践的なアドバイスをしていく。著者への勉強相談はこちらのフォームから!

鬼頭さんの著書『頭のよさとは「ヤマを張る技術」のことである』(KADOKAWA/中経出版)も発売中
【勉強相談】試験勉強に「あきらめどき」はありますか
 司法書士の勉強を11年続けていますが、10回受験しても成績が上がりません。この間、ずっと試験予備校にも通っております。
 定年で職を離れた現在は、週6日、図書館に通って勉強しています。鬼頭さんのおっしゃるように、ムダを見極めつつ「合格」のための勉強をしていると、自分では思っているのですが……。
 このまま勉強を続けていていいものか、そもそも根本的に向いていないのではないかと思い始めてしまいました。どう思われるでしょうか。
(60代、男性、無職)

 

今の延長線上に「合格」はない

定年で職を離れても勉強を続ける。「生涯学習」を地でいかれる姿勢は、大変素晴らしいです。職を離れた後、何の趣味もなくだらだらするよりも数段充実していらっしゃることでしょう。

とはいえ、10回も司法書士試験に落ちてしまっているとのこと。このままでは15回も20回も落ちることになる、と予言しましょう。せっかく捻出した年金が将来の予備校費用に消えてしまうのは本当にもったいないことですし、負担している我々世代も浮かばれないというもの。

はっきり申し上げて、今の延長線上には合格はありません。このままでは、将来「まぐれ」で合格するのを期待するほかありません。それはなぜか。簡単なことです。ご質問者様の試験勉強は完全に「趣味」になっているからです。試験勉強において、これは言語道断です。

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