日経平均の「4月高値説」は正しいか? 「日経平均株価」の見方を教えよう

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6代目に生まれ変わった「レガシィ」。富士重工は依然好調だが、筆者は同社株の弱い値動きが気になるという。(撮影:今井康一)

日経平均株価が15年ぶりの高値を回復するなど、今の強気相場をみていると、すぐに下落が始まるとは到底思えません。しかし、日経平均は、筆者が当初から目先の天井になると予想していた、「1万8800円~1万9500円水準」に入ってきました。予想通り、そろそろ弱気に転じるべきでしょうか。それとも強気ムードに流され、さらなる上昇を見込んだ方がよいのでしょうか。

3月は、月末にかけて上昇しやすい

まず、3月の相場が上昇しやすいのか、下落しやすいのかをみてみたいと思います。1996年~2014年までの19年間の日経平均株価で、「ローソク足」の月足が陽線(3月初日の始値よりも月末の終値の方が高い)だった数と、陰線(3月初日の始値よりも月末の終値の方が低い)だった数を比較すると、陽線が12回、陰線が7回あり、月末にかけては上昇する傾向が強いことがわかります。2008年の金融危機後の6年間(2009年~2014年)では、陽線が5回、陰線が1回しかないので、さらに上昇する確率が高いといえます。

どんな出来事があったかを振り返ってみると、2003年はイラク情勢の悪化・年金の代行返上売り、2006年は日銀が量的緩和の解除、2008年は円高進行・金融危機、2010年は日銀の追加金融緩和策やEUのギリシャ支援策合意、2011年は東日本大震災の発生・原発事故、2012年はギリシャ不安の後退、2013年は黒田日銀総裁に対する金融緩和期待やアベノミクス相場が勢い付くなど、良くも悪くも話題が豊富です。

昨年の2014年は、円安や大口投資家による配当再投資の買いで、月後半に持ち直しました。後半にかけては、配当を取るために買いが入ることや、4月の新年度相場への期待感から上昇する傾向があるようです。

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