モーニングスター

15年間、理念は変わらず
「投資家主権の確立」

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15周年で目指すのは「投資家主権の確立」

モーニングスターでは、前述した「モーニングスターアワード」などの取り組みをはじめ、投資家の視点で情報を編集し、的確に伝えることを重視してきた。さらには朝倉社長自身も、金融庁の審議会で「投資信託に関する現状の課題と対応」を提言したほか、書籍の出版、セミナー、新聞・テレビなどで販売会社や運用会社、投資家の意識改革につながる意見を積極的に発言している。

「地道に続けてきたのみ」と朝倉社長は語るが、その姿勢が評価され、同社や朝倉社長のブランド力も高まりつつある。1月17日に東京で行われた個人投資家向け資産運用セミナー「モーニングスターカンファレンス 2015」は、1048人もの来場者を集め、会場は文字どおり熱気に包まれた。

「1000人というのは迫力がありましたね。投資家の皆さんの当社に対する信頼や期待を肌で感じました。また、小さなお子さんを連れたご夫婦など、若い世代の来場者も多く、投資家の意識も変わりつつあるように思います」

朝倉社長は、インフレ傾向の社会にあっては預貯金の価値が目減りするため、リスクを取った投資が必要であることを早くから説いてきた。政府も「貯蓄から投資へ」というかけ声のもとさまざまな施策を進め、NISA(少額投資非課税制度)も始まった。

「『貯蓄から投資へ』という流れが進むことで、当社の存在意義がさらに高まると自負しています。質の高い情報提供を行うことはもとより、投資家にとって利便性が高いデバイスへの対応も進めていきます」

同社ではPCだけでなくタブレットやスマートフォンなどのデバイス、さらにはSNSなどに対応したサービスも率先して取り組んでいる。

「投資家の意識が高まるにつれ、販売会社や運用会社も、売りっぱなしではなく、商品を長く持ってもらったり、長いお付き合いを目指したりするようになると思います。金融機関が少ないパイを取り合うのではなく、市場を拡大させることで、金融機関と投資家がともに成長できる関係が実現できるはずです。そのためにも、当社の企業理念である『投資家主権の確立』を実現する取り組みをこれからも愚直に続けていきます」と朝倉社長は力を込める。資産運用業界の発展のためにも、ひいては資本市場の活性化のためにも、同社に大いに期待したいところだ。

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