反論!大塚家具、父・勝久会長が沈黙を破る 「久美子を社長に選んだのは失敗だった」

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会見の冒頭、中央の勝久会長を中心に、役員や部長らが全員、頭を下げた

ここまでのめまぐるしい動きについて説明しよう。

2014年7月、当時の久美子社長が勝久会長によって解任され、勝久氏は会長と社長を兼務。久美子氏はヒラ取締役に降格された。しかし、その後も久美子氏は復権を模索し、年明けから父娘間の壮絶なバトルが始まる(以下は勝久会長側の資料に基づき構成)。

「都合のいい開示、メディアの誤誘導も」

1月28日。取締役会。緊急動議で、勝久社長が解職され、久美子取締役が社長に復帰(賛成4:反対3)。だが、同日発表の適時開示では、「両代表取締役(勝久会長・久美子社長)の下で企業価値向上を目指す」、と記されたのみだった。

1月29日。勝久会長が勝久氏自身を中心にした新経営体制案(取締役候補10名・監査役候補2名)を「株主提案」として提出。

2月12日。久美子社長が一部メディアの取材に応じ、「勝久会長が勇退見込み」との記事が掲載される。

2月13日。決算取締役会。久美子社長が、勝久会長の提出したのとは全く別な、久美子氏自身を中心にした新経営体制案(取締役候補10名・監査役候補3名)を、「会社提案」として提案。だが、適時開示では、久美子氏側の会社提案のみを公表した。

2月17日。ここで初めて、久美子社長側は、「勝久会長の株主提案に反対する」と公表した。

以上、これらの久美子社長の言動について、勝久会長側は「緊急動議による社長解職や株主提案受領といった重要事実を隠ぺいし、久美子氏自身に都合がいい開示、メディアの誤誘導を継続した」と断じている。

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