旭化成、「電池用セパレーター」拡大策の課題

米社買収を狙うが高シェアが障壁に?

リチウムイオン二次電池用セパレーター「ハイポア」、旭化成がトップシェアを誇る

旭化成が巨額買収を決断した。22億ドル(約2600億円)を投じる買収先は、米ポリポア社の電池材料事業だ。狙いはリチウムイオン電池材料のセパレーター。すでに民生用中心に旭化成がトップシェアを誇る製品だが、車載向けの成長を考える場合、もう一段の製品拡充が必要と判断したようだ。

電池材料は大きく正極材、負極材、セパレーター、電解液に分けられるが、旭化成はこのセパレータを重点強化することで存在感を示したい意向だ。

車載向けはこれから

ポリポア社は、米国ノースカロライナ州に本社を置き、欧米に加え中国やタイなどにも生産拠点を擁する高分子ポリマー膜メーカーだ。売上高は6.4億ドル、EBITDAは1.7億ドルと高収益を誇っており、今回はそのうち4.4億ドルを占めるバッテリーセパレーター事業を買収する。

バッテリーセパレーター事業のリチウムイオン電池材料は、車載向けが立ち上がらずに、足元は赤字に苦しむ会社が多い。旭化成の浅野敏雄社長も「すぐにも普及すると考えていたがそうでもない。ただ、欧米で規制強化が予定されており、車載向けも成長してくる」と、中長期の成長に期待をかける。

ただ、ポリポア社のバッテリーセパレーター事業の場合は、EBITDAで1.2億ドルもあり、抜群の収益性を誇る。赤字が当たり前の業界でなぜこれだけの利益率を出せるのか。

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