競争率100倍!「イオンの農業」人気の秘密 野菜生産面積は日本最大級、次はコメにも

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イオンアグリ創造で最初に設けた直営農場。キャベツやかぼちゃ、はくさい等を生産

それでもコストは下げられると思っている。コメ生産ではITを駆使してコストの“見える化”を徹底していく。野菜ではこのキャベツにどれだけコストがかかっているか、日次ベースで数字を弾き出せる仕組みを導入している。

正確にコストが把握できるようになっており、利益を出せる態勢になりつつある。コメ生産でも、いろんな角度から分析していく。仮に今の計画通りに進めば、圧倒的にコストは下げられる。

他県でも展開をしていきたい

――今後の事業方針を教えてください

今回は、昨年できた埼玉県の農地バンク(注:農地利用の集積集約化を行う中間管理機構のこと)が土地の集約や賃借契約を中継ぎしてくれたことでスムーズにいった。今後も農地バンクを通じ、3年かけて水田を拡大していく。現状の11ヘクタールから合計80~100ヘクタールぐらいまでは広げたい。

他県でも農地バンクの募集があった兵庫や千葉、岐阜などで手を上げている。イオングループは事業会社として野菜では生産面積が日本最大級になった。今度はコメで今回の羽生市をモデルケースに全国でもっと規模を拡大していきたい。

冨岡 耕 東洋経済 記者

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とみおか こう / Ko Tomioka

重電・電機業界担当。早稲田大学理工学部卒。全国紙の新聞記者を経て東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部などにも所属し、現在は編集局報道部。直近はトヨタを中心に自動車業界を担当していた。

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