「IT系インド人最強説」の気になるその後 あの海外アウトソースブームはどうなった?

✎ 1〜 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 最新
拡大
縮小

インドと言えばIT立国で、国民は英語ができ、優秀な人材が安い賃金で手に入ることで有名です。今現在、外資系金融機関のほとんどが、インドにIT部門の中心を置いています。

IT立国インドで、スーパー頭のきれる有能なインド人スタッフが、外資系金融機関のITをサポートしている……と言いたいところですが、実際はどうなのでしょうか?

今日は、レッツ国内回帰! ここがダメだよ! 海外アウトソース!についてご紹介したいと思います☆

インド人がITに強くなった、ちょっと悲しい話

話はさかのぼること数年前、まだうら若き愛くるしい私が、日本の外資系投資銀行に勤めていた頃のお話です。すでにIT部門の中心はインドに移り、そのサポートを行うため、日本のIT部門では、

日本人2%

インド人98%

みたいな、人口比率(?)でITルームはリトルインディア状態でした。

ITルームに入るとほんのりとしたスパイスの香り、今でも忘れません。

インドの方のほとんどはヒンドゥ教徒で、牛は聖なる生き物のため、食べることはせず、菜食主義者、お酒も飲まない――はずなのですが、私がいた外資系金融のインド人の人たちは、

毎週バーに行って、

「近江ビーフ、オイシイよ」

とか言っていたような……。

みんな陽気ないい方ばかりでした(遠い目)。

そもそもなぜ、インドはIT立国なのでしょうか? 国の政策としてIT教育に力を入れているということもありますが、その背景には少し悲しい事情があります。

以前、IT部門にリストラの嵐が襲ったときのお話です。外資系ではよく嵐が来るのです。なぜでしょう。

次ページ居酒屋でもリトルインディア
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT