沖縄で発足する新たな「野球・冬リーグ」の可能性 ジャパンウィンターリーグが選手の未来を拓く

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ジャパンウィンターリーグは先行するウィンターリーグとは参加選手、目的がやや異なっている。

参加資格はアマチュア選手に限定される。NPBや独立リーグに所属したプロ選手は参加できない。高校、大学、社会人の野球選手、元選手。学校在籍中の場合、「退部届」を出し、学校側が承認していることが前提となる。社会人在籍中はチーム、会社側の承認が必要だ。選手は海外からも募集する。ただし海外の場合はプロ野球チームに在籍していた元プロ選手も参加が可能だ。参加費は以下の3プランだ。

プラン①
日程: 11/24〜12/25 (全日程)
価格: 35万円+税
※一次申し込み 8/31 まで 30万円 税抜き
※沖縄在住(沖縄県に在住していることが証明できる人のみ) 20万円+税
プラン②
日程: 11/24〜12/8 (前半日程)
価格: 20万円+税
※沖縄在住10万円+税
プラン③
日程: 12/9〜12/25 (後半日程)
価格: 20万円+税
※沖縄在住10万円+税

球場は宜野湾市のアトムホームスタジアム宜野湾、沖縄市のコザしんきんスタジアム、浦添市のANA BALL PARK浦添、読谷村のオキハム平和の森球場を使用。いずれもNPB球団が春季キャンプで使用する一級の球場だ。

ホテルは宜野湾市のラグナガーデンホテルの予定。目の前には試合で使うアトムホームスタジアム宜野湾が広がっている。ただし1室を数人で使用する。

NPB球団に入ることはできないが・・・

リーグ事務局は、NPBや独立リーグの各球団のスカウトに声をかけている。また海外のリーグや球団にも呼び掛けている。試合はネットでの配信を予定している。さらに選手の評価を定量化(スタッツ、トラッキングシステムでの数値データ、動画解析)し、各球団に提供するので、視察ができなくてもリモートでスカウティングが可能だ。

ただ12月は、NPBのドラフトが終了している。日本の高校、大学で野球をした選手はドラフト以外でNPB球団に入ることはできない。つまりこのウィンターリーグで活躍しても、翌年10月のドラフトで指名される以外にプロ入りする可能性はない。ただし外国人選手は契約に結び付く可能性がある。

独立リーグは10月以降、各地でトライアウトを行っているが、ジャパンウィンターリーグで活躍すれば提携する独立リーグ球団への「進路」は十分に拓けるだろう。さらにJABA(日本野球連盟)とも連携して、社会人野球選手になる道も整備するという。

一般的なトライアウトは、1日限りであり、投手は数人の打者に投げるだけ、打者も3~5打席程度打席に立つだけだ。スカウトはその結果と選手の「実績」をもとに査定して採用の可否を判断する。

次ページ35万円を払ってまで参加する意義とは?
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