【産業天気図・石油】原油高を満喫の04年度。05年度には崩れる可能性も

一度は1バレル=50ドル台(米WTI)に乗った未曾有の原油高。その後も原油価格は乱高下を繰り返している。当初は慎重だった日本の石油元売り会社も、相次いで業績を上方修正した。在庫評価益の上積みに加え、ガソリンなど石油製品への卸価格の転嫁が予想以上に浸透しているためだ。加えて、石化製品を手がける企業も恩恵を享受している。
 大手の今期決算では、新日本石油は何と前期比3.3倍増、コスモ石油も2.5倍増の経常増益計画。上流の石油開発会社も、油・ガス田の権益を部分的にでも押さえており、その寄与が長期にわたる。石油資源開発は米中プロジェクトの貢献で14%増益。11月に上場した国際資源開発もカスピ海油田の販売量増加で2.1倍増益を達成しそうだ。
 ただし、いつ急降下するかわからないのも原油価格。来期、ひとたび下降に転じれば、期初の在庫が高い分、一気に評価損へ転じてしまう。店頭での値上げが消費減につながる公算も否定できない。半期ベースで見れば、今下期が好業績のピーク、というのが業界のコンセンサスだ。いつ原油バブルが弾けてもおかしくない状況に今はある。空模様は『曇り』の様相を強めている。
【大野和幸記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
行き詰まる東電支援<br>原発最後の選択

賠償費用も廃炉費用も想定から大きく上振れし、東電支援スキームは破綻の瀬戸際。東電の発電所を売却し、その代金を賠償や廃炉費用に充て、東電を送配電会社に再編する構想が浮上。