【産業天気図・化学】増額修正相次ぐ。焦点はナフサ高とデジタル家電

大幅な上方修正が相次ぐ石油化学大手各社。その要因は(1)原料ナフサの高騰と需給逼迫を受けた製品値上げ、(2)旺盛な中国の需要、(3)デジタル家電向けの電子材料の拡大、だ。製品値上は、ポリプロピレンなど汎用樹脂については今年3度にわたる値上げが浸透。現在、第4次値上げの交渉の真っ最中。「おそらく(顧客に)なんとか納得してもらえる」(業界大手)状況だという。
 一方、中国の石化製品への需要は根強い。塩ビ樹脂を例に挙げると、中国の需要は年700万トンで、今後、2桁成長が続き、2008年には年1000万トンに達すると予測されている。06年から中国内でも石化プラントが立ち上がるが、需要拡大が供給増を吸収しそうだ。
 下期以降の不安材料は2つ。1つはデジタル家電の調整。住友化学の液晶カラーフィルターは操業度6~7割と今一歩の状態が続く。デジタル家電の調整の期間、落ち込み幅が石化業界にとっても焦点だ。もう1つは原燃料価格の動向。「価格転嫁も、もう限界に近づいている」との声もあり、今後も高騰が続いた場合、5~6度目の価格転嫁が可能か、が大きな焦点になる。そうした事情を勘案すると、業界の空模様は『晴れ時々曇り』といえよう。
【石川正樹記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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