転職するだけが、キャリアアップではない 希少なスキルはやり切ることで身に付く

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いい大学に入り、いい会社に入っても、一生安泰の保証はない。これからの時代は、社会に出た後にどんな努力をするかで将来が決まる。この連載では、「学歴なし、コネなし、カネなし」で世の中を渡り歩いてきた安井元康・経営共創基盤(IGPI)プリンシパルが、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談に、本当に役立つ実践的なアドバイスをしていく。

※安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

前回のQ&A  ロールモデルは不要、百害あって一利なし

前々回のQ&A 66歳「フリーとして働きたい、どうすれば?」

【キャリア相談 Vol.28】 目標としていたコンサルタントを目指すか迷っています
 私は現在30代半ば。当初の目標であったコンサルタントを目指したいと思う一方、これまでコンサルタントの方々と実際に仕事をし、表面上の課題抽出・解決に向けた方策をまとめ、レポートして終わりという対応も目の当たりにし、私の求めている姿ではないとも思っております。
(写真:xiangtao / Imasia)
 自身のキャリアを積み上げていく中で、組織の活性化、人材の活用の重要性を認識し、経営に携わりたいと考えるようにもなりました。
 大学時代より、実務を経験し会社という組織・実情を理解したうえで、40歳になるまでに、コンサルタントとしてクライアントが抱える課題解決、収益改善などの手助けをしたいと考えておりました。
 この目標を実現するため、新卒で銀行に勤務し、主に中小企業を顧客とする営業担当として、さまざまな業種の経営者と仕事をご一緒し、知見を深めてまいりました。 
 現在、ASEANエリアの海外子会社で、マネジャーとしてローカル人材を活用し、より効率的・効果的な業務になるよう改善することが組織の活性化にもつながり、非常にやりがいを感じております。 
 しかし、近年M&Aなどを実施し規模の拡大を図るとともに、企業価値を高めるためIR活動に注力しすぎております。実利よりも事業計画見た目を重視し、経営層が現場を見ずに指示するため、優先順位づけが明確でなく、実績を出せる体勢になっていません。このような組織で疲弊してしまうより、違う会社に移り、力を発揮したいと思い始めております。

 上記の状況の中、「コンサルタントを目指す」、「中小企業のマネジャーとして転職する」、「現職にとどまる 」3つの選択肢で悩んでいます。なお、本件は家族には説明し、了承してもらっています。
R.K.(会社員)

コンサルタントにはどのような種類があるか

R.K.さんは多岐にわたる経験をされておりますので、それらを生かして今後、さらなる成長をどこに求めるかが非常に重要です。すでに3の選択肢をご検討されておりますので、順番に考えていきましょう。

次ページでは、何種類に分類される?
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