日本電産社長、「2020年度2兆円を目指す」

2030年度の売り上げ目標は10兆円

 1月22日、日本電産は、2015年3月期の連結業績予想(米国会計基準)を上方修正したと発表した。写真は永守社長、2010年8月撮影(2015年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 22日 ロイター] - 日本電産<6594.T>の永守重信会長兼社長は22日の決算説明会で、2020年までに売上高を2兆円にする目標に向けて「毎期2000億円ずつ売り上げを増やしていく」と述べ、M&A(合併・買収)を加速する考えを示した。

今期の売上高は1兆円の計画で、来期は1兆2000億円が目標。20年までこのペースを継続する方針。

同日、2015年3月期の連結業績予想(米国会計基準)を上方修正し、売上高が初めて1兆円の大台に乗る見通しとなった。永守社長は「1兆円になって、ここから先は売り上げを伸ばさず利益だけを上げるという考えもあるかもしれないが、私は望まない」と述べ、規模拡大を追求する考えを示した。

また、永守社長は、2030年度の売上高を10兆円にする考えもすでに表明している。同日の説明会では「10兆円までのパズルはあって、そこに至るまでに買いたい会社のリストはできている」と語り、計画的にM&Aを進めていく意向を示した。

<円安などで上方修正、配当も引き上げ>

通期予想の上方修正の要因は、円安が寄与したほか、車載市場などへの構造転換が進んだため。新しい予想は、売上高が前年比14.3%増の1兆円(従来予想は9600億円)、営業利益が同29.6%増の1100億円(同1050億円)、当期純利益が同33.3%増の750億円(同690億円)。

同社は期初から、売上高、営業利益、当期純利益とも過去最高を計画。今期2回目の上方修正で、過去最高の水準をさらに上乗せする。2014年3月期も決算期の度に予想を更新し、3回上方修正した。

パソコン市場の縮小を受けて主力のHDD用精密小型モーターに依存した経営から脱却し、車載用や産業用のモーター事業への構造転換を進めている。さらに、HDD用精密小型モーターについても、PC向けが急減少する一方で、データセンター向けなど「非PC」用途が拡大しており、従来よりも利益率の高い製品の比率が高まって反転方向にあるという。

1株あたりの年間配当も、従来予想の60円から70円に引き上げた。前年実績は100円だが、期中に1株を2株に株式割しているため、実質的に20円の増配となる。

2014年4─12月期の連結業績は、売上高が前年比16.6%増の7537億円、営業利益が同30.5%増の807億円、当期純利益が同34.8%増の580億円。いずれも過去最高を更新した。

同日、発行済み株式の1.42%にあたる400万株・240億円の自社株取得枠の設定も発表した。自社株の取得期間は1月27日から来年1月26日まで。「機動的な資本政策」が取得理由。過去にも金庫株は、グループ会社を完全子会社化するための株式交換で使った。

 

 

(村井令二 編集:吉瀬邦彦)

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