日本経済を救う税金の話をはじめよう 大武健一郎著

日本経済を救う税金の話をはじめよう 大武健一郎著

大蔵主税畑で活躍した著者の手にかかると、とかく難しい税をめぐる意外な事実と重大な問題提起がすんなりと頭に入ってくる。日本で「税」といえば重いか軽いかの議論か、巨額の財政赤字をどうするかという角度からの話がもっぱらだが、展開されるのはもっと本質的で戦略的な議論である。経済を活性化するために税をどう活かすか、それにはどのような税体系が望ましいか。「税を税だけで議論してはいけない」という主張はまさに正論だろう。

日本の所得税は欧米と比べ極めて安い、法人税の多くは海外の消費者が支払っている、外国人狙いで導入されたフランスの消費税、共通番号制は困窮者把握でその保護に活かせ、相続税を廃止し遺産税と富裕税を検討すべし、地方税のあり方を抜本的に変える。その他、少数意見とおぼしき主張も少なくないが、その多くは非常に説得的だ。後はどう実現するか。本書が日本復活戦略の手掛かりとなることを期待したい。(純)

かんき出版 1575円

  

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