【産業天気図・造船】受注は3年半先見込むが、収益は依然厳しい

造船受注は世界的な船舶需要の逼迫を受け、一段とタイトになっている。
 造船各社の受注状況は、2007年まで3年分の仕事量を確保、現在は3年半先の受注に入っている。豊富な受注残を抱えていることから、円高、資材高のリスクを冒してまで受注をとる考えは少なく、受注を控えぎみだが、需要は依然衰えを見せていない。厚板など鋼材不足で納期遅れも起きかねない状況だ。
 日本造船工業界によると、昨年の受注は884万CGT(標準貨物船換算トン数)となり、オイルショック以降2番目の受注量となったが、今年もほぼ同じペースで進んでおり昨年並みの受注量になる可能性も。
 新造船価格(10月時点)も急上昇。タンカー、バラ積み船とも1993年水準を上回っている。
 ただ、現在、完工しているのは2~3年前の、円安で競争の激しい時期にとった低船価のものため採算的には厳しく、ほとんどの造船会社は赤字となっている。高価格船が本格的に寄与し、造船会社の収益が好転するのは05年度後半以降になる。その意味では、空模様としては『晴れ時々くもり』といったところだろう。
【田中房弘記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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