ボクたちが絶対薦める「6冊の岩波文庫」 IIJ鈴木幸一×クレディセゾン林野宏

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「若者よ、名著の読破なくして、成長なし!」。読書家として知られる鈴木幸一氏(株式会社インターネットイニシアティブ代表取締役会長)と林野宏氏(株式会社クレディセゾン代表取締役社長)。今回は、岩波書店の「ビジネスリーダーが薦める岩波文庫」キャンペーンで、若い世代に読んでほしい岩波文庫を推薦している2人が、「東洋経済オンライン」に登場。2人が読んだ推薦書がいかに優れているかを、東洋経済オンラインの読者に熱く語りつつ、あわせて読書の楽しみも語っていただいた。ビジネスと名著が、分かちがたく結びついているかがわかるはずだ。
なお、2人の主な推薦書は以下のとおり。

鈴木幸一氏:『イリアス』(ホメロス著 松平千秋訳)、『特命全権大使 米欧回覧実記』(久米邦武編 田中彰校注)、『イスラーム文化』(井筒俊彦著)

林野宏氏:『完訳 ファーブル昆虫記』(ファーブル著 山田吉彦・林達夫訳)、『元朝秘史』(小澤重男訳)、『相対性理論』(アインシュタイン著 内山龍雄訳・解説)。
「岩波文庫は、ぜひ小さいころから読んでほしい」と語るクレディセゾン林野宏社長(左)と、「岩波文庫はラストリゾートだ」と語るIIJ鈴木幸一会長(右)。2人とも読書家だから今の成功がある。

液晶画面やネットと「考える行為」は遠いところにある

鈴木:こういう対談は恥ずかしいね、緊張しちゃう。

林野:鈴木さんが対談相手だって聞いて、これは絶対面白い!って感じたんですよ。きっと私とは、いろんなことが正反対なんだろうなと思って。なんといってもインターネットの先駆者ですからね。

鈴木:今日は本についての話が中心ということだけど、わが家は、本と音楽であふれてる。あとお酒(笑)。さっきここに来る前も本屋に寄って、ワイド版岩波文庫の『老子』を買った。普段から本の買い過ぎでね。実は僕、インターネットで読むのは嫌いなんです。液晶画面やインターネットと「考える行為」とは程遠いところにあるんじゃないかと思う。

林野:たしかに、キャンペーンに寄せられた推薦文にも「岩波文庫はラストリゾートだ」って書いてらっしゃいましたもんね。私自身は、あんまりインターネットは見ないですね。

鈴木:僕は商売だから毎日見てるけど、あまり子どもたちには使わせたくないね。条件反射的に動くようになってしまうと思うな。僕は、色鉛筆で線を引きながらじゃないと本を読めない。電子書籍で読んでる人は、きちんと読めてるのかなぁ。

林野:電子書籍は、目が悪くなってくると文字を大きくできるから助かるじゃないですか。私は本を寝転がって読むんです。そのまま寝ちゃう本はつまんない本。寝転がってもずっと読み続けられるものが面白い本。本を読みながら寝ちゃうもんだから、ベッドの周りには本が山積みですよ。

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