「ネタバレ福袋」は楽天、アマゾンがお得? リアル店舗の激混みに疲れたアナタへ

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楽天、アマゾンとも福袋や初売りのピークが終わっても「Winterセール」や「お買い物マラソン」など、さまざまな仕掛けで購買を刺激します。ネット通販を利用している人にとっては、送料などはかかるものの、人ごみや渋滞に巻き込まれるわけでもなく、比較検討しながらじっくり選べるネット上の初売りで十分、という方も増えているのではないでしょうか。

初売りが終わればGMSは閑散

3連休最終日の1月12日(月・祝)。首都圏の某イオンモールに行ってみました。専門店のショップには多少お客様がいるものの、GMSでは初売り気分も終わりかけだからなのか、平常の週末よりも客の入りが少なく感じました。

10年以上前になりますが、私も輸入食品系やアパレル系の企業に在籍していた際、販売チーフとしてデパートの初売りの店頭に何度か立ったことがあります。

クリスマスを過ぎた頃からバックヤードに積まれた大量のダンボールを開けて、リストを見ながらひたすら福袋の商品詰め。今のアパレル系福袋は本部から直納ということもあるのかもしれませんが、私の時代は大抵、店舗スタッフが詰めていました。隣のショップの女の子と「どんなものを入れてるの?」と話しながら、廊下で作業していたことを思い出します。

特に食品系の会社にいた時は、クリスマス周辺が繁忙期のため、営業時間外でないと作業できませんでした。大晦日に冷蔵庫でフリースを着て、袋詰めしながら「元旦になる前に帰りたいねー」とため息……。それでも新年になると、初売りに殺到したお客様の熱気に飲まれ気分も高揚。「福袋ありまーす、あと残り5点でーす!」と声を張り上げたものです。

セールもひと通り済んで、小売業にとって厳しい季節となる2月はこれから。ネット通販はリアル店舗をどんどん侵食していっています。リアル店舗だからこその売り場づくり、商品づくりによる差別化が求められるところです。

石山 真紀 フリーライター・売り場研究家

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いしやま まき / Ishiyama Maki

法政大学卒業後、食品企業で販売の現場に携わる。その後、流通コンサルタント企業へ転身。結婚による退職後、物流業界新聞社、流通業界雑誌社を経て、2008年よりフリー。現在は流通専門誌や弦楽器専門誌などでも取材・執筆・編集に携わるほか、売り場づくりやマーチャンダイジングの研究も行っている。
 

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