ユーロ危機再び?欧州を覆う「日本化」の暗雲

要注目はECB理事会とギリシャ総選挙

ギリシャの急進左派連合(シリザ)を率いるツィプラス党首。欧州の行く末を左右する1人となるかもしれない(写真:ロイター/アフロ)

欧州情勢が世界経済の波乱要因として大きくクローズアップされている。2014年12月の同域内の消費者物価指数は前年同月比0.2%減と、5年2カ月ぶりにマイナスへ転落。企業の生産活動が停滞し、金融機関の貸し出しも伸びず物価が下落する「ジャパナイゼーション(日本化)」の懸念が現実味を帯びてきた。

デフレ回避へカギを握るのが、欧州中央銀行(ECB)のカジ取りだ。外国為替市場では、早ければ1月22日に予定される理事会で本格的な量的緩和に踏み出す、との見方が強まっている。

「二段階の国債購入」が有力視

追加金融緩和観測の台頭を反映し、通貨・ユーロは売りが先行。対ドルでは1ユーロ=1.17ドルと、2005年12月以来の水準まで値下がりした。

量的緩和の手段として確実視されているのが、大規模な国債の購入。ユーロ圏19カ国のECBへの出資比率に応じて各国の国債をまんべんなく買い入れ、マーケットに資金を供給する方策だ。買い取り規模は全体で5000億ユーロ程度とみられている。ただ、ユーロ随一の経済国である筆頭出資国のドイツは、国債購入に強く反対している。

こうした中、有力な選択肢として浮上してきたのが、「二段階方式」による買い入れである。ECBだけでなく、各国の中央銀行も国債を購入。ただし、買うか買わないかは中銀独自の判断に委ねるというものだ。みずほ総合研究所の吉田健一郎・上席主任エコノミストは「中銀に裁量の余地を与えることで、ドイツを納得させようとの狙いがあるのではないか」と分析する。

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