急成長グルーポンの死角、「おせち問題」であらわ

急成長グルーポンの死角、「おせち問題」であらわ

頼んだおせち料理の配送が遅延、しかも商品内容は足りない--。半額以下のクーポンを期間内に共同購入し、一定の枚数に達すれば取引が成立する「クーポン共同購入サイト」。この新手のサービスで2010年末、国内最大手グルーポン・ジャパンのサイト「グルーポン」を介して販売された商品に、思わぬ事件が発生した。

実際におせちを販売したのは飲食店「バードカフェ」を運営する外食文化研究所。問題発覚後、同社の水口憲治社長は辞任。グルーポン・ジャパンは、ホームページにお詫びと報告の文章を掲載した。今後は購入者全員に5000円相当の商品券をつけた上、全額返金を予定している。

今回グルーポンが犯したミスは、クーポン掲載の可否を審査する段階で外食文化研究所をはじけなかったことだ。「過去にこの店でクーポンを掲載した事例があったため、信用できると判断してしまった」(渡邉卓也執行役員)。

つまり欠けていたのは、その審査能力=「業者選定の甘さ」にある。外食文化研究所はそもそもおせちの販売実績がなく、500セットを作るための食材調達能力や人員が不足していた。他サイトでも同時期に販売していたが、トラブルは聞かれない。

商品内容に関する問い合わせ窓口がなかったことも、購入者の不信を招いた。「今後は商品の提供会社に対する事前審査を厳格化し、購入者からの専用問い合わせ窓口を設置するなどの対策を打つ」(渡邉氏)。が、こうした事態が再び起これば、クーポン購入に慎重になる消費者が現れても、不思議ではない。

破格の割引率が売りのクーポン共同購入サイトは、日本では10年4月の「piku」(ピクメディア)の参入を機に、急拡大している。12月時点のサイト総数は170、単月売上高は前月比1・6倍の24億円に増加。一方、グルーポンやリクルートの「ポンパレ」など、上位数社に売り上げの8割が集中するなど、既に寡占化も起きている。

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