「プロ顔負けの投資家」になる秘訣とは? 投資は「大勝ち」より「負けない」ことが大切

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たとえば、みずほ銀行が販売している「みずほインデックス投資戦略ファンド(通称i-パズル)」は、先進国株式から新興国債券に至るまで、さまざまな資産に分散投資して運用している。

ファンドの運用は、世界最大の運用会社であるブラックロック社の日本法人、ブラックロック・ジャパンが行っている。果たして、ファンドの投資比率はどう変化したのか、2014年6月末と同11月末を比較してみると、非常に興味深い。

すなわち、◎先進国株式42.9%⇒41.9%◎国内株式8.9%⇒5.0%◎新興国株式0.9%⇒4.7%◎国内リート2.0%⇒1.9%◎先進国リート4.0%⇒0%◎先進国債券34.0%⇒33.3%◎国内債券3.0%⇒4.0%◎新興国債券2.0%⇒3.0%◎現金等2.5%⇒6.1%、となっている。

一見するとわかるように、2014年の11月末時点で、組み入れ比率が大幅に上昇しているのは「現金」だ。同ファンドを運用しているブラックロック・ジャパンリテール営業部の湯本能章氏によると、「通常、現金の比率は2~3%程度なので、(この時点での)6.1%はやや高め。それだけマーケットリスクを気にしている証拠」という。

「先進国債券は米国債が中心だが、今後、利上げが行われることを考えると、あまり組み入れ比率は増やしたくない。国内株式が低下しているのは、円高に振れるリスクを考慮してのことだ」(湯本氏)。

また先進国リートは同10月末にすべて売却され、組み入れ比率は0%になっているが、これは「割高感が強まったことに加え、先進国株式とほぼ同じ値動きをしていることから、分散投資効果が低いと判断した」(同)。

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