正月のいらぬ親子ゲンカをうまく避ける方法 怒鳴ってもなんの解決にもなりません

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私の所属する日本アンガーマネジメント協会の安藤俊介代表理事は、「いつも」「絶対」を「自分の怒りを正当化するための修飾語」と述べています。つまり自分が「強く怒る」ための修飾語です。

そして、「いつも、絶対」は不正確な表現です。子どもにしてみたら、「いつもじゃねーし。全然オレのこと見てないじゃん」という思いに至り、これをきっかけに子どものほうにも怒りの感情が芽生えるかもしれません。

怒りは身近なものに向かいやすい 

強い怒りを示したことで、親子関係が悪化したとしたら本末転倒だし、さらに家族中が暗い正月を迎えるというダブルパンチになりかねません。前回の投稿で、「『自分のべき』はすべて正解」と書きました。たしかに「親のべき」も親にとっては正解です。しかし、逆に「子どものべき」も、子どもにとっては正解。親のべきは正しくて、子のべきは正しくないという考えでは、永遠に平和的解決を迎えることはできないでしょう。

本年12月11日に放映された、NHKの『ゆうどき』という情報番組で、アンガーマネジメントが20分ほど特集されました。その際、以下のアンケート結果が紹介されました。

番組が、ランダムに様々な属性の人たち730人に「あなたが最も怒りを感じる相手は?」と尋ねたところ、

1位  配偶者  33%
2位  顔見知り(友人や同僚) 21%
3位  子ども  17%
4位  親(配偶者の親も) 11%
その他  18%

 

というものです。この結果は、怒りの感情の特性を示しています。それは、「怒りの感情は身近なものに向かいやすい」ということ。

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