安くて1万円、遺伝子検査で何がわかる? DeNA、ヤフーなどが検査事業に続々参入

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遺伝子検査キットはネットやコンビニなどで購入可能

少し前は未来的な響きを持っていた「遺伝子検査」が、急速に身近になりつつある。インターネットなどで検査キットを購入し、唾液や口腔内の粘膜を検査会社に送ると、1カ月前後で病気にかかるリスクや体質、性格などがわかるというサービスが多数登場。従来は遺伝子情報の入手は困難だったが、機器の進化により、短期、低コストでの解析が可能になった。

価格は検査項目の数や内容に応じて、1万~5万円程度。複数の価格帯の商品を取り扱っている場合、項目数の多いものが人気のようだ。

30~40代の男性が購入層の中心

たとえばディー・エヌ・エー(DeNA)子会社のDeNAライフサイエンスの「マイコード」には三つの価格帯があるが、9割以上の顧客が最も高い2万9800円の商品を選択している。購入層の中心は30~40代の男性だ。

2014年はIT企業など一見畑違いの分野から参入が相次いだ。1月にジーンクエスト、8月にDeNA、11月にファンケルとヤフーが、個人向け遺伝子検査ビジネスに乗り出した。

遺伝子情報は一生変わらないため、遺伝子検査は基本的に1回販売したら終わり。しかも、現在の技術では1万円を切る検査は赤字とみられ、事業会社は検査だけでは儲からない。継続的に稼ぐため、各社各様の事業モデルを掲げている。

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