アラサーのための戦略的「人生相談」--どうすれば、プレゼン上手になれますか?(その1)

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 「時間が短い」ので、「最小限必要なこと」を絞り、どう手短に要領よく話を構成するか、また、「相手が役員で自分が平社員である」という設定をどのように理解し、どのように生かすか、が試されます。
 
 「論点の絞り込み」「構成」「説得するターゲットの認識」などの要素を考慮したうえでの「成果の定義」は、あらゆるプレゼンに共通して必要なことです。

言うまでもなく、現実のビジネスにおいて、個々の成果の定義は個別の問題です。業界によっても、会社によっても、さらに担当者個人の個性や人格によっても違うので、一概にこれということは言えませんが、1つだけ言えることは、「成果の定義は具体的であれ」ということです。

ではその「構成」の基本ですが、それは「言語的なコミュニケーション」ですから、人がモノゴトを「理解するプロセス(=ロジック)」を知っておく必要があります。大学で学んだでしょ?

高木:……いえ、学んでいません。

広瀬:「リポートの書き方」を習いませんでした? 「卒論」書いたでしょ?

あれは、「説得のプロセス、つまり理解のプロセス」を学ぶためなんですよ。せっかく時間とおカネをかけて培ったんだから、活かさないのはもったいない。では復習しましょう。

序論を間違えると、すべてが台なし

大体、「序論」「本論」「結論/結語」と言うのが基本です。この構成の中で、「引用」や「オリジナリティ」などで論文の出来を競うわけです。

「序論」がいちばん重要で、これは課題解決の「フレーム」設定に当たります。「なぜ」「何を」「どのような手順で」論じるのかを示します。
 
  プレゼンも同様に、「フレーム設定」が基礎になります。ここが間違えると、残りの部分がどんなに立派でもダメです。建造物の基礎工事と同じで、上物の外観がどれほどきれいだろうが、基礎が不十分であれば建造物としては不合格です。

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