アラサーのための戦略的「人生相談」--どうすれば、プレゼン上手になれますか?(その1)

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 「背筋を伸ばさないと、脳に酸素を送り込む作業に支障が生じる。すると頭が回らなくなる。平たく言うと、バカになる。目線をそらし、対象に正対しない人間は、モノゴトに対して真正面から取り組まない人間だ」

ビジネスマン向けのCS(顧客満足)研修なんかでも「着こなし、物腰、発声、言葉遣い」は必修科目になっています。
 
 ひとつ告白すると、私は数年前に日本テレビのアナウンサー学院の「話し方基礎コース」に10回通いました。大学教授であり、講演者であり、ラジオやテレビなどでは出演者となる。これは「話し方」についてもプロとならなければならない、と気づいたからです。

そこで、徹底的にやらされたのがエロキューション(呼吸方法)と発声です。毎回の講義の冒頭で起立し、「あえいお、い、お、あ、お…」とやらされる。これは、即、効果がありました。
 
 腹から声を出せると、プレゼンで「抑揚」をつけることが可能になります。近所の河川敷かなんかで、さっそく明日からでも実践してください。

成果は具体的に定義せよ

ここで、最初に「Why?」って問うことの重要性を繰り返します。「プレゼンがうまくなる」にも必要でしたが、実は「プレゼンに成功する」にも「Why?」は必要です。つまり、「ゴール/成功/成果の定義」が「成功」には不可欠なんです。

仮に、これからお得意にプレゼンすることになったとします。持ち時間は30分。では30分後にどうなっていると「成功」なんでしょうか?
 
 「あなたの提案を採用します」なんていうことは、実際のビジネスの場ではプレゼンの直後には起こりません。大学の講義との違いはここです。では、相手がどんな反応を示すと、「プレゼン成功」なんでしょうか?
 
 1つのヒントは、「エレベーター・カンバセーション」。これは、「平社員のあなたが、たまたまエレベーターで会社の役員と乗り合わせた。直接話す千載一遇のチャンス。時間は1分。さて、何をどう話すか?」という、MBAでは定番のプログラムです。「最少時間のプレゼン」だと考えられます。

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