日本の“表玄関”を挟んで、三井・三菱の「まちづくり」対決--江戸への回帰と明治への郷愁

椎木 輝實

「コレド」「ユイト」「ダイマルユウ」--これらの単語を聞いて、その由来をすらすらと淀みなく答えられるようなら、あなたは相当な「まちづくり」通である。

「まちづくり」という言葉が叫ばれ始めてから久しい。今では全国至る所で「まちづくり」の名の下に、さまざまな都市再開発計画が進められている。
 
 今、日本の“表玄関”東京駅を挟んで、熱い競争が繰り広げられている。すなわち、東京駅の「南と北」、より明確には、「三井対三菱」の「まちづくり競争」が行われているのだ。

冒頭に挙げた「コレド (COREDO)」は、日本橋と室町(上写真)にある三井不動産の“複合商業ビル”。CORE+EDOの造成語である。その名称に、町人文化が栄えた江戸時代への憧れと回帰がはっきり打ち出されている。
 
 「ユイト (YUITO)」(下写真)は、正確には「結都(ゆいと)」。江戸と東京、2つの都、人と時を結ぶ意味が込められている。こちらは三井の日本橋再生計画に賛同した野村不動産が室町で運営する“複合商業ビル”だ。「三井タワー」(2005年完成。ホテル・マンダリン・オリエンタルを含む)のお向かいにある。

10年10月末にオープンした室町の2つのビルは、開業1カ月で約90万人の客を集めたという。

一方、「ダイマルユウ」は「大丸有」、すなわち、大手町、丸の内、有楽町と連なる地区の総称だ。この地域で約60%の土地を持つ三菱地所が、他の企業に呼びかけ、全体のエリア・マネジメントを一体となって行い、ビジネス、商業から文化、娯楽にわたる一大ベルトを形成しようという狙いである。リニューアルした丸ビル、新丸ビルをはじめ、一連の三菱系ビルはこの地区に属する。

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