11月米雇用増は約3年ぶりの大きさ

ついに1ドル121円台に突入

 12月5日、11月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が32万1000人増えた。写真はニューヨークの採用選考会場で3月撮影(2014年 ロイター/Shannon Stapleton)

[ワシントン 5日 ロイター] - 米労働省が5日発表した11月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が32万1000人増えた。予想の23万人増を大きく上回り、2012年1月以来約3年ぶりの大幅な伸びとなった。

賃金も上昇し、連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期が早まる可能性が意識されるほど、景気が底堅いことを示した。

雇用の伸びが20万人を超えるのは10カ月連続で、1994年以来最長。米経済が中国やユーロ圏などの景気減速や、日本のリセッション(景気後退)などの影響を大きく受けていないことがあらためて示された。

失業率は横ばいで6年ぶり低水準の5.8%。9月、10月分の雇用の伸びは、前回発表から計4万4000人上方修正された。

バイニング・スパークスの首席エコノミスト、クレッグ・ディスミューク氏は「来年6月、もしくは3月までに利上げを開始するよう、FRBに対する圧力が高まると考える」と話した。

コメリカの首席エコノミスト、ロバート・ダイ氏も、「FRBによる2015年半ばの利上げ開始にゴーサインを出すものだ」としている。

年初から11月までの雇用者増は265万人と、前年同期の233万人を超えている。MUFGユニオン・バンクの首席金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は、「米経済は急上昇しており、正しい方向に向かっている。見通しも底堅い」と述べた。

時間当たり賃金は0.09ドル増と、昨年6月以来の大幅な伸びを記録。労働市場が力強さを増していることで、賃金の伸びも加速していることが確認されたとの見方も出ている。賃金の伸びはFRBが利上げ開始時期を決定するにあたり重要なカギとなる。

ムーディーズ・アナリティクスのシニア・エコノミスト、ライアン・スィート氏は、「今後数カ月間、今回と同じくらいのペースでの改善が続けば、労働市場の需給が引き締まりつつあることの明らかな兆候となり、来年には労働市場が低迷から抜け出すことが示唆される」と述べた。

ただ、時間当たり賃金の前年比での伸びは2.1%にとどまり、FRBが利上げに踏み切りやすい水準とされる3%以上を依然大きく下回っている。

ナロフ・エコノミック・アドバイザーズの首席エコノミスト、ジョエル・ナロフ氏は、「FRBが次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で労働市場が引き締まりつつあると言及することはないと考えている」と述べた。

とはいえ、イエレンFRB議長が労働市場のスラック(需給の緩み)を見極めるために注目している項目の多くが改善。本人の意に反して職探しをあきらめた人や、正規雇用を望みながらパートタイムで働く人を含めたU6失業率は11.4%と、前月の11.5%から低下し、6年ぶり低水準を更新した。

労働参加率は横ばいの62.8%。平均週間労働時間は34.6時間と、2008年5月以来の高水準となった。

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