iPhoneとファナック結ぶ点と線

iPhoneとファナック結ぶ点と線

「すべての機種でフル生産状態だ。下期にかけて大増産を計画している」

10月下旬、山梨県忍野村のファナック本社。東京都心から80キロメートル以上も離れた地に記者やアナリストを呼び寄せた説明会で、稲葉善治社長は自信をみなぎらせた。

大規模増強するのは茨城県にある筑波工場だ。2011年度上期をメドに、「ロボドリル」と名付けられた、小型マシニングセンタの製造設備を拡充する。投資額は明らかにしていないが、月産能力を1600台から2500台へと約6割も引き上げる。そこにはある“IT関連”での大きな受注が絡んでいた。

アジアからの“特需” 発信源はあのEMS

今秋には山梨の主力工場も増強に着手、ロボットの生産能力を7割引き上げる。急速な円高で、輸出企業が生産拠点を海外へ次々移転する中、ファナックはあくまで国内生産にこだわる。海外は一部のノックダウン生産のみ。「現行の為替水準でも利益は維持できる」(稲葉社長)。

コンピュータによるNC(数値制御)装置で、世界シェア首位を走るファナック。直近の10年9月中間決算では、売上高が2092億円で前年同期比2・4倍、さらに営業利益は890億円と、何と同7倍にも達した。売上高営業利益率は42・6%で、過去最高水準となる。

そもそもファナックといえば、メディアへの露出は極端に少ないが、世界的大企業。自己資本比率88・6%で有利子負債なし、現預金約5300億円と、財務も超優良だ。時価総額は2兆9000億円弱で、新日本製鉄や日立製作所を上回る。

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インテル中興の祖、アンディ・グローブ。数々の英断で、プロセッサー半導体市場で無双の企業を作り上げた。グローブの愛弟子である、インテル全盛期のトップが語る技術経営の神髄。