デビュー36年、竹内まりや人気再燃のワケ 20代から50代までが熱狂!

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通常、シンガー・ソングライターは思想やメッセージを「私は」「僕は」などと一人称で表現することが多い。それが聴く人の共感を呼ぶのだが、竹内まりやの歌詞には「彼は」「彼女は」などの三人称が多い。

「竹内まりやさんの歌を聴いて、彼女の個人的なライフヒストリーや彼女自身のパーソナリティーとオーバーラップすることはないと思います。恐らく、それが彼女の表現活動の基本だと思うのですが、日本のシンガー・ソングライターでは非常に珍しい。その立ち位置が、彼女の歌を普遍的なものにしている」(渋谷さん)

だからだろうか。ずっと年下の20代の若者も、歌詞に共感している。

だから元気でいられる

女性3人のアイドルグループ「平成琴姫」のメンバー加藤唯さんは、

「竹内さんは元気の源。心の支えです」

と、声を弾ませた。2年半前、オーディションに合格して上京し、一人暮らしを始めた。アイドルの世界は浮き沈みが激しい。ステージで失敗したり、ファンに「歌唱力が落ちたね」などと言われたりして、落ち込むことも少なくない。そんな時、竹内まりやに励まされる。

一番好きな曲は、「幸せのものさし」。「どんな道を選んだとしても 悩みの数 同じだけついてくる」という歌詞を聴くたびに思う。

「いま自分は夢だったアイドル活動ができている。この道を選んで、間違いなかった」

竹内まりやの歌がなかったら、毎日こんなに元気でいられない。

今回のツアーは、実に33年ぶり。加藤さんのような新しいファンも、「生まりや」に会える。

(AERA編集部:野村昌二)

※AERA 2014年12月1日号

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