社長公募で話題呼んだユーシン、「誰でもできる仕事をやっている人に払う給料はない」--田邊耕二社長

社長公募で話題呼んだユーシン、「誰でもできる仕事をやっている人に払う給料はない」--田邊耕二社長

自動車部品メーカーのユーシンは今年7月、全国紙に「社長候補求む!」という社長後継者の公募を発表して話題を呼んだ。田邊耕二氏(76歳)の後任に、語学が堪能で優秀な若手を、というのが狙いだった。業績面では、今2010年11月期は過去最高だった08年11月期の過去最高営業利益47億円を大きく上回る勢いにある(会社計画は57億円、「東洋経済オンライン」予想は60億円)。

「東洋経済オンライン」では、社長公募の結果と、足元の業況、今後の見通しなどについて、田邊社長にインタビューした。

--社長公募後の反応は。

7月に新聞広告を出したところ、1722人の応募があった。非常にバラエティに富んだバックグラウンドを持った人の応募が多かった。その中から書類選考を経て、70人が一次面接を受けている。面接は今始まったところで、そこから20人ぐらいに絞り、最終的には社長候補を1人、幹部クラスを10人ぐらい採用したい。2月の定期株主総会か、少し遅れて3月に臨時株主総会を開くことも検討している。

--採用のポイントは。

英語を話せること、頭がいいことだ。部品メーカーの社長に一番必要なことは、海外のメーカーに行って、要人と仲良くなり、商売を進めること。英語でコミュニケーションがとれるということ、相手の求めていることを敏感に察知できるということが、次期社長に求められている。

キーワードは合理性だ。私が今回、後継者の公募という形に踏み切ったのは、年功序列や血縁で社長を選ぶよりも、よい人がとれる確率が高いと合理的に考えたからだ。これからは、グローバルなマーケットでの競争になる。そこで勝負するには、グローバルな要素をある程度織り込まないとやっていけない。ここで言うグローバルな要素とは、強烈な競争(原理)と、誰でもできる仕事をやっている人に払う給料はない、というルールだ。

--田邊社長自身にとって、会社や従業員はどういった意義を持っているのか。

一番の前提は会社が存続し続けること。もちろん「会社は株主のもの」という原理は尊重する。従業員も、役員や株主と同じように会社という共同体の一部だ。従業員には妥当な賃金を受け取る権利がある。しかし従業員の半分は、今やっている仕事の目的をはっきり答えられない。どういう手段が合理的なのか説明できる人はもっと少ない。そんな従業員に高い賃金を払う必要はない。

国内の自動車生産が今の500万台から250万台に落ちるのにそう時間はかからない。今後は日本での生産は縮小し、研究開発や量産実験の拠点となる。生産はもっと人件費の安いところでやっていくことになるだろう。

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