カローラ輸出が転機に、トヨタ国内生産の限界

カローラ輸出が転機に、トヨタ国内生産の限界

トヨタ自動車の国内生産が100万台減った場合、12万~15万人の雇用が失われる──。同社が内々に試算した数字が波紋を広げている。急激な円高を受けて海外生産を加速させる動きが、現実化してきているからだ。

11月5日に行われた2010年4~9月期の決算発表。トヨタ幹部は異口同音に「年間300万台の国内生産は維持する」と話した。だが、今年5月の09年度決算発表時には、今期の生産計画と同規模である320万台が死守ラインとされていた。

この微妙な変化について、トヨタ側は「数字を丸めただけで他意はない」と説明する。一方、系列部品会社からは「国内生産分の海外現地生産化を進めるとのサインでは」との不安の声が漏れる。その疑心暗鬼に拍車をかけているのが、国内で生産し、輸出しているカローラを、海外での現地生産に切り替える構想だ。

国内生産の7割を輸出

昨年までの累計で2450万台の販売実績がある「カローラ」。自動車の歴史上最も売れたクルマであり、トヨタの看板車種の一つだ。

国内生産のピークである08年には53・6万台が国内で製造され、7割以上が輸出されていた。最大の市場である北米での販売が停滞した09年には落ち込んだものの、それまでカローラの輸出比率は上昇し続けてきた。トヨタ本体だけでは生産が追いつかないため、06年からはグループの関東自動車工業とセントラル自動車も分担している。

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