スバル「新型レガシィ」はどこまで進化したか 一回り大きくなった6代目を徹底検証!

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新型レガシィのワゴンタイプであるアウトバック

先代5代目「レガシィ」を2009年に初めて見たとき、「ギョッとした」ことを思い出す。

うすらデカいボディサイズ、ケバケバしたようなデザインのランプまわり、お世辞にも美しいとはいえない全体のフォルム――。主戦場の米国を意識したことでそうなったのだろうが、適度なサイズですっきりとクリーンなイメージだった4代目からのあまりの変貌ぶりに戸惑ったものだ。そんな5代目レガシィの日本国内での販売は、予想通り振るわなかった。「レガシィ国内不要論」まで聞かれたほどだ。

富士重工業(スバル)はそんな状況を鑑みて、レガシィ誕生25周年となる今年(2014年)、大きな転換に出た。もともとのレガシィのサイズに近いワゴン「レヴォーグ」と、高性能セダン「WRX」を新モデルとして投入。レガシィはフラッグシップとして10月にフルモデルチェンジ(全面改良)した。

ワゴンはSUV風の「アウトバック」に統一

6代目となる新型レガシィのボディタイプは、セダンの「B4」とSUV(スポーツ多目的車)風なワゴンの「アウトバック」の2つ。実は従来、日本や欧州の市場ではアウトバックよりもツーリングワゴンのほうが数は売れていたのだが、グローバルで見ると北米市場の販売規模が効いてアウトバックが圧倒的に多くなっていたため、新型レガシィのワゴンモデルは世界的にもアウトバックに統一された。

このところ北米市場での好調が伝えられるスバルだが、実はこのレガシィ、すでに日本よりも先に北米で発売されており、好評を博している。北米では排気量が大きめの6気筒タイプのエンジンも用意されているが、日本仕様ではエンジンが自然吸気の2.5リッターのみとされたことも興味深い。というのもレガシィはこれまで、強力なターボエンジンに象徴される性能の高さが支持されてきたが、新型ではそれをやめたからだ。

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