医師・弁護士の「近未来」はどうなる? 弁護士ドットコム×メドピア 社長対談(第3回)

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元榮:30万人も医師がいても、けっこうつながるものですね。

石見:2、3人、間に介せば、全員つながっているはずです。

元榮:弁護士はもっと少ないので、ひとり挟んだら必ずつながりますよ。

医師、弁護士であることはどう証明する?

――下手なことはできないですね。ところで、メドピアでは食べログのように医師が薬を評価するコンテンツがありますが、薬がちゃんと評価されているかどうか、信頼性の担保についてはどうお考えなのでしょうか。

石見:サイトのクオリティコントロールにはかなり気をつけています。35万件以上ある口コミはスタッフが一つひとつ目で確認しています。非常に地道な作業ですね。

あとは「ステマじゃないのか」というような疑いは必ずあるので、医師の認証をかなり厳重にしています。医師の資格を持っていることを証明するものは、賞状のような紙の医師免許証しかないんですけど、その点、弁護士はどうやって証明してもらっているんですか?

元榮:弁護士は弁護士登録証があります。うちの認証は日弁連の弁護士検索と同期しているので、そちらに登録されているファクス番号宛てにパスワードを送るというかたちです。

石見:なるほど、それはすばらしいですね。医師はそういうふうに中央で登録しているところがないので、医師免許証を画像で送ってもらったり、勤務先に電話したりするしかない。でも会員認証の信頼性を保つことには、初めから妥協しませんでした。会員登録を厳しくすると、手続きが面倒になって会員になるのをやめる人もいるはずですが、そこを一度でも緩めてしまうと、一度濁った水はもうきれいにならないので。

もっと厳密に言えば、ログインのたびに指紋認証するわけではないので、パソコンの前に誰が座っているかはわかりません。でも「このレベルまではやっています」ということを対医師、対製薬企業に言えることは大きいですね。

元榮:投稿インセンティブは、基本的には無償ですか?

石見:ポイントを付与しています。ポイントといっても別に数十円のレベルですが、あるとないとでは活性度が違いますね。

元榮:すでに今、医師の4人に1人が利用者ですものね。

石見:4分の1までは来ました。でも将来的にはすべての医師が臨床にあたって、メドピアを使わざるをえないようなプラットフォームにしたい。先ほど元榮さんが弁護士ドットコムをインフラにしたいとおっしゃいましたが、われわれも一緒です。

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