アジア太平洋のFTA競争 M・ソリース、B・スターリングス、片田さおり編

アジア太平洋のFTA競争 M・ソリース、B・スターリングス、片田さおり編

FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)締結の動きが活発だ。漸進的なAFTA(東南アジア諸国連合自由貿易圏)以外は空白地域だった東アジアで、2国間に加えて複数国間での交渉が進んでおり、環太平洋にも広げて締結の動き(TPP)が盛り上がっている。

本書はFTAについて、特定の政策アイデアの国境を越えた伝播を説明する「政策拡散理論」を手掛かりに、模倣から競争に進む実態を、環太平洋7カ国をケーススタディとして取り上げ検証する。日本についてはむしろ深刻なジレンマに陥っていると分析する。

ネットワーク競争に加わらない犠牲は大きいとみられる一方、潜在的な国内調整コストは国々で異なり、またその利益には不明瞭さが伴うことがよくわかる。無秩序なFTAネットワークが構築されることから、アジアやラテンアメリカの将来の地域統合構想に予想外の負のインパクトを与えるとも、警告する。

勁草書房 3990円

  

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