儲からない、という自動車部品メーカーの常識覆し、営業利益率20%の体質目指す--村田薫・日本電産トーソク社長

拡大
縮小


--5~10年後の会社の姿をどのように考えているか。

主力部品であるAT(自動変速機)やCVT(無段変速機)部品をアッセンブリーで作れる独立系メーカーは世界で当社しかいない。あとは自動車メーカーの内製化か、トランスミッションメーカーしかいない。両者とも新たな環境対応技術の開発や、新興国への進出で手いっぱいで、自社内製をそう簡単には増やせないだろう。そこに当社のチャンスがある。

今、トーソクは増産投資をしながら、人をたくさん雇って先行開発をしている。そういったことをしながら利益率を上げていくのは並大抵のことではない。ミラクルだ。マーケットにある「自動車部品は儲からない」という常識を覆したい。営業利益率は最低20%、できれば25%ぐらいの体質にしたい。

自動車は開発から納品、量産まで数年がかかり、足が長い。数年後の売り上げのイメージは見えている。だから今は手元にある注文を、たとえ生産が間に合わず高価な航空貨物便を飛ばすことになっても大事にし、少しずつ育てていく。5年後の売上高は500~1000億円が目標で、これから急速に成長を遂げていく。

(松浦 大 =東洋経済オンライン)


《東洋経済・最新業績予想》
(百万円)    売 上  営業利益 経常利益  当期利益
連本2010.03  24,105 2,638 2,293 321
連本2011.03予 30,000 4,900 4,900 2,750
連本2012.03予 33,000 5,500 5,500 3,100
連中2010.09  14,637 1,932 1,941 1,090
連中2011.09予 16,000 2,200 2,200 1,250
-----------------------------------------------------------
         1株益¥ 1株配¥
連本2010.03  16.7 12 
連本2011.03予 71.5 19-21 
連本2012.03予 80.6 19-23 
連中2010.09  56.7 12.5 
連中2011.09予 32.5 9-10 
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT