イオンの新3カ年計画で復活する「拡大志向のDNA」

イオンの新3カ年計画で復活する「拡大志向のDNA」

総合スーパー(GMS)最大手のイオンが来2012年2月期からの3カ年中期経営計画を発表した。採算重視の国内事業で稼いだキャッシュを中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)など成長市場へ投入し、再び成長軌道へ乗せようというのが大枠だ。設備投資計画はキャッシュフローの範囲内で想定されており、資金面での不安は小さいが、かつて世界の小売業で十指に食い込む「グローバル10」構想を掲げたイオンのDNAともいえる「拡大志向」が満を持して復活しそうな胎動を感じさせる。

「東洋経済オンライン」は、上期(10年3~8月期)の好調から今2011年2月期の会社予想が増額修正されたことを受けて、下表のように予想を増額した。来期予想については、中期計画の具体化を見て適宜見直していく。

リストラで足元の利益増額

リーマンショック後の消費低迷や、大店立地法・貸金業法の改正という規制強化のダブルパンチが直撃して、膨張したイオンの業績は急落。今期までの3年間は「規模拡大からの転換」をアピールせざるをえなかった。その最終年度に当たる今11年2月期は利益予想が増額されている。収益柱のGMS事業の経費圧縮が想定以上に進んだことが主因だ。

10月6日に発表された上期決算は、連結営業収益2兆5051億円(前年同期比0.9%減)、営業利益621億円(同75.2%増益)。最終利益336億円(前年同期は146億円の最終赤字)に黒字化した。米国衣料品会社タルボットの売却益もあり、上期決算では最高益となった。若干の減収分を、人件費や販促費・販売費などの圧縮で埋めるなどコスト削減に取り組んだ効果が出た。

事業セグメント別では、GMS事業の営業収益はなお前年同期比1.8%減だが、第1四半期(10年3~5月期)に比べ第2四半期(同6~8月期)に改善が見られた。来店客数も増加し、プライベートブランド(PB)の「トップバリュ」商品が売高に占める比率も第2四半期には20.0%(第1四半期17.7%)に拡大した。低価格ビール「バーリアル」は発売後3カ月で4000万缶を販売。下期は機能性肌着「ヒートファクト」を1000店舗で投入し、衣料専門店大手に匹敵する2000万枚の販売を目指す。

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