痩せるVRゲーム「Ingress」とは? 毎日何キロも歩くのでダイエットにも

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この画面の青と緑がポータルだ。表参道交差点から根津美術館に向かっているところ

すっかり忘れていた。Ingressがどんなゲームなのかを簡単に説明しよう。このゲームは全地球規模の陣取り合戦だ。プレーヤーは青と緑のどちらかのチームに所属し、地球上のいたるところで陣取りをしている。全世界のプレーヤー数は700万人以上。英語版のみの提供なので、その多くは米国内だと思われる。

スマートフォンでIngressのアプリを立ち上げると、いま自分がいる場所の地図が黒い画面で表示される、その地図の中に青と緑の炎のようなものがいくつも見えるはずだ。これがポータルと呼ばれる拠点である。その拠点同士を線で結んで陣をつくるというわけだ。

敵の色のポータルがあれば攻撃して、自分の色に変える。自分の色のポータルが3個あればそれを結んで三角形をつくれば陣がひとつできたことになる。これをさらに結びつけたり、大きくしたり、強くしたりすることで、全地球規模での戦いは進むというわけだ。

神社の鳥居などがポータルに

のんびりとガイドに従ってお散歩するもよし

それぞれのポータルはその地域のランドマークに設定されている。たとえば、神社の鳥居や本殿、お地蔵様や教会などがあれば、確実にポータルとして登録されている。街でみかける彫刻や時計塔などもほぼ間違いなくポータルだ。もちろん鉄道の駅はテッパンだ。

このポータルはプレーヤーが登録するので、地域によっては偏りがある。プレーヤー数の少ない地域にはポータルはまばらだ。Google系リテラシーの偏在ぶりと相関しているようで面白い。先日、北関東のある場所に出張にいったのだが、半径1キロにポータルはひとつもなかった。逆に東京都内はまさに無数といっても良いほどだ。とりわけGoogleがある六本木や丸ノ内、西新宿などには密集している。

ともあれ、プレーヤーがそのポータルにアクセスするためには40メートル以内まで近づかなければならない。自宅やオフィスの机に座っているときは、一切なにもできない不思議なゲームなのである。そのためIngressにハマったプレーヤーは朝昼夜に街に彷徨い出ては、一帯を歩き続けることになるのだ。

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