スバル「レガシィ」、あえて大きめで勝負

旗艦モデルの6代目はゆとりを持って走る

今回の改良で6代目となるレガシィシリーズ(撮影:今井康一)

「スバル」ブランドの自動車メーカー、富士重工業は10月24日、SUV(スポーツ多目的車)の「レガシィ アウトバック」、セダンの「レガシィ B4」を全面改良して発売した。両モデルとも排気量2.5リットルの4気筒水平対向エンジンを積む。価格はそれぞれ313万2000円~と、286万2000円~だ。今や同社の看板ともいえる運転支援システム「アイサイト」の最新版を全車に標準装備している。

レガシィシリーズは1989年の発売以来、多いときには国内で年間9万台を販売した旗艦車種で、今回の改良により6代目となる。同社の屋台骨を担ってきた、まさにブランドの”代名詞”ともいえる存在だ。

シリーズの中でも長く人気を誇っていたのが、ステーションワゴンモデルの「ツーリングワゴン」。1990年代のワゴンブームの火付け役となった。しかし90年代半ばをピークに、国内販売は右肩下がり。顧客の需要は次第にワゴンからミニバンへと移っていった。2013年には、シリーズ全体の国内販売が2万0880台となり、過去最低を記録した。

米国では大型化を進めたが…

顧客のレガシィ離れに拍車をかけたのが、2009年に発売された5代目の大型化だ。エンジンの排気量も、それまでの2リットルから、2.5リットルに上げられた。長年親しんできたファンからは「大きすぎる」との声が相次いだ。

大型化の狙いは、当時から最量販市場になっていた米国での拡販にあった。体の大きい米国人は、室内空間の広さを求める。当時の森郁夫社長が米国重視の姿勢を打ち出し、それが具現化し始めたのが、5代目レガシィだった。この戦略が奏功し、躍進が始まる。特にアウトバックが大ヒットし、12年にはシリーズの米国販売として過去最高の16万4680台を記録、モデル末期だった13年でも16万台を超えて高水準を維持した。これは富士重全体の米国販売台数の約4割を占める。まさに米国になくてはならない車種となった。

今回の新型アウトバックとB4(米国名「レガシィ」)は、一足早く米国で今年6月に販売が始まっている。発売以来、月当たりそれぞれ約6000台、約1万2000台前後を維持している。年間では20万台を超える水準だ。「非常に強い手応えを感じている。さっそく車が足りなくなっていますよ」と、富士重の吉永泰之社長は嬉々として語る。

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